先日、薬院大通りにある居酒屋「ひょうたん」に、とろろ飯を食べにいきました。
とても落ち着けるお店で、店員さんもすごく感じよく、ご飯も美味しく頂いたのですが
店内の壁に大きな天狗のお面が飾ってあって、私は星野君のことをひどく思い出したのです。
星野君は小学校の同級生で、元気があり余り過ぎて全校生徒にカンチョーを敢行した人です。
みんな、カンチョーされました。
新入生は、最初の夏休みが終わるまでには全員カンチョー。
転校生は、その日のうちにカンチョー。
いつしか、星野君のカンチョーは「別府小学校の通過儀礼」と言われるようになりました。
実際、カンチョーされた人は
「ってか、カンチョーされたんやけど、あれ何なん?」
と、取っ付きやすい話題を付与され、自然とみんなの輪に入ることができました。
フランス人が言います
「私、日本のアニメ愛してまーす」
うざいけど、うれしい。
そんな具合で迎えた小学6年生の春
星野君のクラスに、女の子が転校して来ます。
女の子の名前は金田さん。
東京からやってきた金田さんは、清楚で同級生とは思えないぐらい大人びていました。
そして、そんな金田さんに、星野君は恋をするのです。
行われなかった初日のカンチョー。
2日目の朝
たった初日カンチョーがなかっただけで、こんなにもなるもんだっていうくらい
学校全体が動揺していました。
話しかけても、何かに怯えた表情で頷くだけのクラスメイト
金田さんも、まわりとうまく馴染めません。
誰も星野君に聞けませんし、星野君もどこか殺気立っています。
2日目も何も起こらず
3日目も何も起こらず
もう、みんなどうしていいかわからず
ストレスで10円ハゲができる子も出ました。
4日目から学校に来なくなった星野君
そして、転校してきてから1週間が経った放課後
まだ書けない戦慄というものが、みんなの中に走りました
顔に天狗のお面をつけて現れた星野君は
有ろうことか、天狗の鼻を金田さんのアヌスに深々と突き刺したのです。
阿鼻地獄
きびしい西日が天狗の目に反射して、金田さんの局部を照らしだしています。
天狗の目は、金田さんのアヌスを睨みつけているようでした。
駆けつけた教頭先生が
「こりゃ、もう、大人の悪戯ばい」
と言って、警察を呼びました。
警察に連れていかれる星野君は
「こっちのほうがよかったやろ~?」
と、言い続けていました。
天狗のお面は、星野君の顔に張り付いて取れなかったそうです。
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